木工作家さんのshiramonさんが主に手掛けているのが折りたたみ式分解型の什器(棚)です。
ハンドメイド作家さんといえばイベントに出向くことも多くありますよね。
イベント会場では作品をよりよく魅せたいと思うものですが、ボックスタイプの棚は重いし持ち歩けない、とあきらめていませんか?
そんなハンドメイド作家さんの要望を細かく聞いてくれるのがshiramonさんです。
木工作家のshiramonさんは3人のお子さんを持つ親方……いえいえ、ママさんです😆
忙しい作業のかたわら、小学校のPTA本部役員を務めて4年目というshiramonさん。
現在は副会長さんを任されているそうです。
PTAの役員さんといえば「仕事が…」「介護が…」と理由をつけてできれば避けたいという親が多い中、4年目とはそれだけ信望が厚い方ということですよね。
そんなshiramonさんが作る作品で多いのが大きい什器です。
ハンドメイドと什器という聞きなれない言葉はあまり結びつかないような気もしますが、商品を陳列する棚も什器ですから、実際にはとても深い関係なんですよね。
ハンドメイド作家さんにとっては馴染みのある言葉なのでしょうか。
その什器をオーダーメイドで作ってもらえるとしたら気になりませんか。
こちらは、shiramonさんが作り上げた数ある作品の中でヒナリさんから「赤い屋根をつけてください!」というオーダーを受けて初めて作ったという初代・赤い屋根付き什器です。
かわいいですよね。そして小さい粘土の作品たちも嬉しそうに並べられています。
shiramonさんにとっては超・記念となる作品なのではないでしょうか。
隣に並んでいるのはお揃いで作られたレジ台です。こだわりを感じます。
オシャレなベーカリーの店頭でもひときわ目立っているブースです。
このタイプの什器の兄弟たちはさまざまなところへ嫁いでいっているようなので、「あ、ウチでも愛用してます!」という声が多数挙がってきそうです。
shiramonさんのこだわりの棚板

什器のようなラックの棚板といえばSPF材が主流なのですが、そんままだとしっかりしている分かなり重たいんです。
shiramonさんが実際に展示会で使ってみて什器の搬入と設営だけで汗だくになったという経験をふまえ、厚さを半分にすることを思いつきます。
半分にするとペラペラで強度がなくなってしまうので、強度を補えるようにパーツを作って組み立てることで、今のshiramonさん流こだわり棚板が完成しています。
喜びの声~その1

喜びの声~その2

喜びの声~その3

たくさんのハンドメイド作家さんがshiramonさんの什器に出会い、イベントなどで活用しているんですね。
そんな作家さんにとっての使いやすい什器をしっかりわかって作ってくれているshiramonさんならではの作品の数々です。
ハンドメイド作品を商品として販売するにはセッティングも重要なポイントの1つです。
ハンドメイド作家さんのたいせつな作品の数々をよりわかりやすく魅せる手助けをしてくれるのがshiramonさんの什器です。
サイズはもちろん、板の質感、塗料の雰囲気など細かい点にも対応してくれるのでハンドメイド作家さんの心強い味方です。
あみぐるみから始まったハンドメイド作家への道

3番目のお子さんを出産した後、何か収入が得られる仕事をしたいと思いはじめたshiramonさんの目に留まったのが『あみぐるみ』
細かい作業はどちらかといえば苦手なほうだったといいますが、ヤフオクでみつけた『あみぐるみ」の作り方動画を探して「これならできそう!」とひらめきます。
手芸店でかぎ針、百円ショップで毛糸を購入し、みよう見まねで作ってみたあみぐるみがなんと大成功!
すぐに実家に見せにいって自慢し、翌日にあれこれ作ってみてその次の日にはナント!ヤフオクに出品していたそうです。
わずか3日という早業です。
100円での出品だったのですぐに売れてまた作って。オークションなので徐々に金額もあがっていき、編み方にも工夫を加えていったそうです。
こんなにかわいくできちゃうんですから、細かい作業が苦手といえども手先は器用なんですよね。
あみぐるみ作家として作った初・什器

そして作品となったあみぐるみストラップを出店するようになり飾るために作ったのが、まだあみぐるみ作家だったshiramonさんのこの什器『引っ掛けシェルフ』です。
実はshiramonさんの実家は1つ1つていねいに手づくりされる神棚や鳥居などを制作販売するお店で、小さい頃から木材には慣れ親しんでいた環境があったのです。
だから木工作家さんになる前から什器を作ったりできたんですね。
初作品はすでにお嫁入
初出店した催事場であみぐるみ用に作ったこの什器を何度もほめてもらったshiramonさんは「じゃあ、これあげますよ!自分のはまた作るので」と気前よく渡してしまったそうです。初作品をほめてもらって嬉しかったから、と。
そういうわけで什器の初作品は手元にはありません。今もどこかでその作家さんが使ってくれていると嬉しいですね。
3番目のお子さんが幼稚園に行きはじめて、実家の作業場に通うようになり木工作家へとコマを進めていきます。
この『引っ掛けシェルフ』は木工作家shiramonさんの人気商品の1つになっています。
マドラー心理学に学ぶ

子育てに悩んでいた時に通っていたことがあるという大人の塾で、アドラー心理学と出会うことなったshiramonさん。
そこでの学びが仕事面に大きく影響を与えてくれたようです。
どんな学びでどんなアドバイスされたのかは覚えていないそうですが、自宅で制作していた木工雑貨から作業部屋を借りて機材を準備し本格的に木工作家として取り組む決心をする後押しをしてくれたのがこの塾の講師だったといっています。
アドラー心理学
過去と他人と出来事は変えられない
変えられるのは未来と自分と捉え方
アドラーの心理学では「過去は変えられない」けれど、「その過去をどう捉えるかで未来が変わってくる」と教えています。
例えば、過去にあった出来事をイヤな事と記憶していたとしても、そのことがあったおかげで自分の行動が変わった、と考えると違ってくる、ということのようです。
shiramonさんがどんなアドラーの心理学に触れたのかはわかりませんが、何かがきっかけとなって今の木工作家のshiramonさんがあるのでしょう。
ちょっと高額な教えだったといいますが、そのおかげで一歩踏み出せて今があるのですから、しっかりと元は取れているのでしょう。
minneに挑戦
アクセサリー小物が多いネットショップですが、その製作者側のハンドメイド作家さんへの需要もあり大型の什器の出品をしたshiramonさんの挑戦は見事に成功し結構なペースで売れていったようです。
minneと同時にショッピングモールのハンドメイド店へも出店していたのですが、そこは週に1回のお店当番がありバイト代が出るわけでもなく時間だけがとられてしまう状態でした。
そこでの売上は10~15万円とかなりあり、イベント出展があるとその分の木工雑貨を作らなければいけなくなります。
学校の役員の仕事もあるので、minneでの売上が10万円を超えた時に店番のあるショッピングモールへの出店を辞めることにしました。
そして木工雑貨の制作をやめ、木工細工の什器1本にしぼっていきます。
自分にしか作れない什器を作る
木工雑貨は誰にでも作れるけれど、この什器は自分にしか作れない。
什器メインに作りまくろう!と得体のしれない自信が出てきたというshiramonさんは、そこからは「自分にしか作れないものを作る」と前進あるのみでした。
この判断が売上をぐんぐん伸ばした秘訣となり大成功をおさめたshiramonさんは、什器はすべて受注生産に切り替え在庫ゼロに。
稼ぐための4つのバランス

ハンドメイド作家を続けていく上で必要となるのが、
- 値段
- 販売数
- 材料費
- 製作時間
この4つのバランスだとshiramonさんは考えています。
軸になるのは自分自身を大切するということ
「売れない」「忙しい」「売れても割に合わない」
そんな状態を3年、5年と続けるのであれば、shiramonさんはパートに出た方がいいという考えです。
夜や週末も仕事をして50万円稼げたとします。
それはそれで頑張れはします。
でもそんな状態を長く続けることは厳しいですよね。
今のshiramonさんの生活は、9時から16時が作業時間。
しかも時々はお昼休憩を2時間くらいとっちゃったりします。
それでも、Instagramには作品のアップを忘れません。
Instagramにアップされている作品をみると「忙しそうだね」と声をかけられるそうですが、実際にはゆる~く時間設定しているようですよ。
自分自身を大切に、もちろん家族との時間も大切にしながら、ハンドメイド作家として活動していくことが最重要なことだといっています。
まとめ
ハンドメイド作家さんにとって自身の作品にあった什器があれば販売に関しては鬼に金棒じゃないですか?
かなり大きめの什器でもshiramonさんの什器は女性でも持ち運べるように重さを控えています。
そして小さな作品には折りたためてキャンバスに持ち手をつけた感じで持ち運べるものもあります。
ご自身の作品をよりグレードアップさせるための演出を考えてみてはいかがですか?
shiramonさんはサイズ、カラーなどオーダーメイドで対応してくれるので、きっと満足のいく什器と出会えるはずです。

仏教の什物(じゅうもつ)に由来していて、宗徒が使う器具、日用品、生活用品を指す言葉が一般化し日常生活で使われるようになっています。
ほとんどは店舗什器としてショールームなどで商品やカタログなどを展示するラックやショーケースのようなもののことをいいます。